ユニット名「Velvet Rose」を読む

最近デレステさんに新しく登場したアイドル

黒埼ちとせ

白雪千夜

のお二人ユニット「Velvet Rose」が何故か気になって仕方ないので

インターネットの海を漂っていたら、特にユニット名について

深読みしている方がいらっしゃったりして、自分も便乗してみました。

 

Velvet Roseの主な筋書きはFascinateイベントコミュに描かれているのですが

二人がユニットデビューすることになってから、そのデビューまでの軌跡を

なぞるような内容になっていました。

 

その筋書きのプロデューサーとやらがユニット名を二人に託すシーンがあり・・・

その場では

こんな感じで千夜の方から提案する場面がありました。

その後のコミュでは

千夜が薔薇・Roseを提案し、ちとせがヴェルヴェット・Velvetを補足するような感じで

ユニット名「Velvet Rose」に至ったような描写がありました。

 

こう見ると一応二人で考え出したのかなって感じですが、コミュを追いかけていると

ちとせが千夜に対して「蕾から芽吹き、花開いて欲しい」という想いから

アイドルとして活動するという経緯に至ったという描写がありました。

(ただ、上では僕の意訳で花開いてほしい、というような形容をしましたが

実際のところ、「必ずそこで輝くものを見つけなければならない」

とまで言っているようなちとせの強い執念をイベントコミュ内で感じました)

 

ということを踏まえると、ちとせの視点から見てRoseであるのは千夜であるというのは

すぐに察することが出来ました。

では、ちとせがVelvetであるのを受け入れるのかどうかと問われるとTwitterで面白いものを見つけました。

黒の灬の部分にvelの筆記体のようなものが紛れ込んでいて、2回繰り返すとvelvetになる

というような発見をされた方がいらっしゃいました。

僕は残念ながらSSRを引けなかった男なのでコミュ等を見れていないのですが

これをこじつけというには色々思うところがあったので、今回こうやって文章を書くまでに至ったのです。

 

ヴェルヴェットは生地の名前です。

その言葉の響きからなんとなく高級そうなイメージを皆さんお持ちかと。

僕は生地屋さんではないのでめちゃくちゃ詳しく無いのですが

ヴェルヴェットの原料は主にシルクもしくはレーヨン・アセテート・キュプラ等の再生繊維と混紡したものが多く用いられ

・非常に強い光沢
・他には無い美しいドレープ

が長所です。

ヴェルベットのドレスを纏った女性が歩いていたら、皆その美しさに思わず振り返るはずです。

他にはカーテンに用いられることもあるようですね。

 

そんなヴェルヴェットですが、美しいものは儚いとよく言ったもので

・起毛した毛が潰れると戻すのが難しい
・洗濯機でガラガラなんてもってのほか
・水濡れなんかにも弱い

と、汎用性が高い素材ではありません。とても脆く、儚いです。

 

さて、ここまで来たらヴェルヴェットという生地と、ちとせというアイドルが

似通った特徴を持っているのでは無いかとお気づきでしょう。

こんなことを仰っています。

なるほどなるほど、ちとせが自らを「Velvet」というのはしっくり来ます。

(※まるでヴェルヴェットのような質感のバラ、Guineeという品種があるようですが

本作では、おそらくそれではないと見ます)

 

千夜の視点からは「Velvet Rose」は、ちとせが美しい薔薇で自分は包装紙という定義になっていますが

上記で出したようなちとせの思惑も加えると、ここは

「蕾から花開いた薔薇と、それを包む美しく儚いヴェルヴェット」ぐらいが

このユニット名に込められた想い、怨念?のように思います。

ヴェルヴェットの立ち位置に回りつつ、決してただの包装紙では終わらないぞ

というところにちとせらしい意志が見えますね。

 

こんな感じでお二人を考えることになったのですが、まったくアイドルマスターシンデレラガールズとして

今までに無かった試みですね。

魔法使いとして介入する場面より、二人の心情を見せるシーンが多く、ノベルゲームのようだと

感じた方も多かったのではないでしょうか。

 

そしてこのまま「物語」がちとせの思惑通りに進んでいくと千夜が上手く

アイデンティティを形成出来た暁に、ちとせは消えてしまうのがどうやっても見えてしまいます。

ただ、そんなの無いよなって思いますし、ちとせさんはカッコつけすぎなので

そこはプロデューサーとやらと、他のアイドルがぶっ壊してくれるのでしょう。

 

参考

山崎ビロード
アゲハラベルベット
Velvet Roseとシンデレラガールズに打ち込まれた新たな『呪い』の話